day24 アテネ 地下鉄でスリにあう
アテネであまりいい宿ではなかったので、ここデルフィで久しぶりにゆっくり眠れた。
そして清々しい空気。とてもいい場所だと思う。
9:00 朝食
初めてのギリシャの朝食。コーヒー、オレンジジュース、ゆで卵、甘いパン、イチゴという組み合わせ。なんか朝食としては乏しい気がするがバジェットトラベラーにとっては久々のちゃんとした朝食。
10:00 チェックアウト
11:00のバスにのるためバス停に向かう。早めの出発ではあるが、バス停は眺めがいいのでボケーっとしながら待つ。が時間になっても、バスはなかなか来ない。25分遅れ。いつものことらしい。
バスの中はすでに人が乗っていた。どこから来たバスなのか?
指定席なはずなのにほぼそれは建て前のようである。途中、幾つかのバス停に止まりながら進む。行きと同じ3時間でアテネに到着した。
アテネのバスターミナルに到着する手前で多くの人が降りてたので、なぜかと思ったら、メトロ駅近くだった。バスターミナルからメトロ駅まで行こうと思ってたので、ちょうどよかったので、急いで降りた。
16:00 ついにアテネでスリにあう
バスをおりてすぐに地下鉄に乗る。
荷物が多かったので注意していた。車内は比較的こみあっていたが、なんとか荷物とともに十分乗り込めたのでよかったのでほっとする。
終点のピレウスまで10個ほど駅がある。
途中、次々と人が降りたり乗ったり。2、3個駅を過ぎると急に嫌な雰囲気を感じる。
今、思えば自分の第六感がちゃんとそれを察知していたのだと思う。
我々夫婦は背中にリュックを背負っているが、それには常にカギをかけており、大きな金額の財布、パスポートはそちらに入れている。
出しやすいようにと、スマホと盗まれても痛くない程度の金額の財布だけは、ズボンの前ポケットに入れていた。
車内では念のため、ポケットには手をかけて注意していた。
地下鉄の車内には通路の真ん中に手すり代わりのポールがある。そこに自分は立っていた。
ひとつ、ふたつと駅に到着するたび、人がどんどん降りていくのに後ろにひっついてきてる??と思う男がいた。
その前に、たまたま街中でゲイの人たちを見かけていたのでまさか⁉︎痴漢?、、、まさかなぁと思っていた。
まさかなぁで、初めは気にしていなかったが、とある駅で一気に人が降りたので、自分も後ろの男と距離を置こうと一歩前に出たらそいつも同じように動いてきたのだ。
ああっ!こいつは!!!!
と思った瞬間、誰も人がいないのに人が後ろから押すんですというような演技をして、覆い被さるように体を押してきた。
多分一気に財布を取ってしまおうという作戦に出たのだろう。
とっさに身をねじってかわした。
変な動きをしてくるので、ズボンのポケット見てみたらそいつの手が財布に伸びていた。
ズボンのポケットにはチャックがあるのに、それがいつの間にか全開になっていて財布が見えていたのである。
とっさに財布を手で押さえて妨害。男は財布に夢中になっているようで、さらに手をジャケットで隠して伸ばしてきた。
体を横にしてかわしたら、観念したのか、何事もなかったように電車を降りようとした。
ここで、自分は急にもしも何か盗られてたら逃すわけにはいかないととっさに思って、男の腕を掴んだ。
目があう。相手はどうしよう、、、というような少し泣きそうな顔。
男は体の大きな白人ギリシャ人、普通の会社員の風に見えた。歳は30過ぎくらい。
一瞬、双方とも固まった。この間、自分は財布は無事だったし被害はなかったと思い、手を放してしまった。
これで正しかったのか?
地下鉄のドアが閉まり、何事もなかったかのように走り出す。
胸がドキドキしていた。頭も混乱していた。
今の何?という奥さんに、分かる範囲で状況説明をしたら、奥さんになじられる。
そんなところに財布入れるから悪いんだと。
五年前に奥さんはローマの地下鉄で若い女の子たちに囲まれてバッグの中身を取られそうになった経験がフラッシュバックして思い出したらしい。
被害者なのに、、、、踏んだり蹴ったりだ。
奥さんはしばらく、自分に文句を言っていた。自分は何が起きたのか頭の整理をした。
奥さんは"何も本当に盗られてないのか?ちゃんとあるのか?"とピレウスに着くまで延々としつこく聞いてきた。
何もとられてなかった。
危険とは思ったが、車内で財布を開いて中身を確認してバッグに入れ鍵をした。やはりここが安全のようだ。
ピレウスについて、宿まで歩く間に、もう一度状況を確認した。
財布は無事。
反対のポケットのiPhoneも無事。
後はバッグの中も。
とおもったら、ズボンには上下に並んでもうひとつポケットがついている。ここになにも入ってない!!
こちらに入れていたハンカチとして使っていた日本手ぬぐい。これがなくなっていた。
やられた!!盗られていた!!!
手ぬぐいで済んでよかったが、長年愛用してきた龍が描かれた手ぬぐい。
やはりそれはそれでがっかりした。しかも金目のものではないので、きっと捨てられてるだろう。
あの手ぬぐいが財布の身代わりになってくれたのだそう思うと救われた気分にはなるが、、、
手ぬぐいなのでハンカチよりも厚みがあったため財布より財布っぽく外見から見えたのかもしれない。
しばらく、興奮していたが、まあ、これからスペインにも行くし、いい予行練習になった。今後の戒めとなった事件だったとしておくこととした。
悔しい。
16:30
今夜の宿、Eva Hotelにチェックインをした。30ユーロ。
宿はバルコニーが付いており、しかも洗濯物を干せそうなハンガーが付いていた。ここぞとばかり洗濯して干した。
17:00
ピレウスで遅いランチディナー
洗濯が終わっても気持ちはどこか晴れなかった。
遅いランチを食べに行く。また、ピタである。しかし今回はいろんなサラダのメニューもあるらしい。
グリルしたサラダがあったので頼んだ。この店のウエイターのお兄さんがとても感じのいい人で、なんか救われた気がする。ギリシャ人皆悪い人でないのはわかっているが、嫌な経験をすると好きになるのは難しくなる。しかし、親切に、されたると憎めなくなるものだ。
悪いことばかりではない。
食事の後、ピレウス港にいって乗り場などを確認。ぐるっと回ってなんとなくどこから乗るかはわかった。
スーパーで買い込み、宿に戻る。
洗濯物は乾いていた。
しかし、ドアをしめると部屋の換気が悪い。その上、エアコンが動かず、夜は暑かった。
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ピレウスの宿 Eva Hotel
評価 ★★⭐︎⭐︎⭐︎
メトロピレウス駅から歩いて10分強くらいの場所。港までも同じくらいで到着できる。スーパーが近くにあった。内装の絵などが古いラブホテルのような感じの印象。バルコニーがある部屋だったのでこの点は最高によかった。洗濯があり陽があるうちは2時間程度で乾いた。バルコニーがあるにもかかわらず、寝るときは熱がこもりかなり暑かった。冷房が効かなかった。
エレベーターがあるのはよかった。早朝、チェックアウト時もスタッフがいたので安心。
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本日の行程
8:20 朝食
10:00 チェックアウト
11:30 バスでアテネへ
15:00 アテネ到着
16:00 スリに遭う
16:30 チェックイン
17:00 ランチディナー
19:00 宿に帰る
入場料なし
移動費
アテネへのバス 復路券で乗車
地下鉄 1.4ユーロ
宿
Eva Hotel (一泊朝食なし) 30ユーロ